女性とは切っても切れない「生理」ですが、置き換えダイエット中にも容赦無くやってきます。
生理前や生理中はイライラ、不安感、下腹部のいたみ、乳房の張り、頭痛、腰痛、むくみといったPMSの症状に悩まされますよね。
生理前や生理中は「太りやすく痩せにくい」時期でもあるためせっかく置き換えを続けてもなかなか体重が減らず不安になりがち。
かといって無理をして追い込むと生理不順の危険もあります。
今回は置き換えダイエット中の「生理前」「生理中」「生理後」の注意点や効率よく痩せる方法を詳しく紹介していきますね。
Contents
生理周期とホルモンバランス
女性の生理周期とホルモンバランス4段階の周期になっていて、それぞれのタイミングで体と心に変化があります。
1回の周期は生理開始から次の生理の前日までで数え、月経の周期は20〜40日と個人差があります。
月経期→卵胞期→排卵期→黄体期、そしてまた月経に戻ります。
この生理周期の4段階で女性ホルモンバランスが変化し、ダイエットに影響が出るのです。
生理周期における女性ホルモンは、卵胞ホルモンのエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンの2種類が影響を与えています。
エストロゲン、プロゲステロンのどちらかが多く分泌されるタイミングで「痩せやすい」か「痩せにくいか」が変わってきます。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
主に卵巣から分泌される女性ホルモンで、女性らしい体をつくる作用があります。
肌を潤わせたり、髪にツヤを与え、胸のラインを作ります。
また、自律神経を安定させることで気もちを明るくしてくれます。
骨や健康も丈夫にして、妊娠しやすい体を作ってくれます。
エストロゲンが多く分泌されると、代謝がよくなり食欲も抑えられ、気持ちも前向きになります。
生理中に溜め込まれた水分も抜けることで体が軽く感じます。
心身ともにダイエットに最適な状態になるのです。
プロゲステロン(黄体ホルモン)
受精卵を着床しやすくするなど、妊娠しやすい、妊娠を維持するために欠かせないホルモンです。
ダイエットにはデメリットが多いホルモンで
食欲が増える、イライラ、不安感、下腹部のいたみ、乳房の張り、頭痛、腰痛、むくみといった症状に悩まされます。
代謝も低下し、栄養素の吸収率が上がるため、カロリーや糖質などを取り込みやすくなります。
そのため痩せにくく太りやすい状態になるのです。
痩せやすいタイミングと痩せにくいタイミング
生理周期とホルモンバランスから
・エストロゲン(卵胞ホルモン)→ダイエットと美容に良いホルモン
・プロゲステロン(黄体ホルモン)→ダイエットに適していないホルモン
であることがわかりましたね!
つまり、月経期、卵胞期、排卵期、黄体期のうち、エストロゲンの分泌が増えるタイミングが痩せ期で、プロゲステロンの分泌が増えるタイミングが痩せにくい時期です。
月経期
いわゆる生理中の状態です。
子宮内膜が剥がれて排出され、出血がともないます。
エストロゲンとプロゲステロン両方の分泌量が低下するため、「痩せやすい」とも「痩せにくい」とも言い切れません。
しかし、出血もありホルモンバランスに関係なく無理な食事制限や激しい運動のダイエットに適している時期とは言えません。
置き換えダイエットの場合栄養バランスに優れたものを摂るべきでしょう。
月経期の期間は出血が始まった日から数えて3〜7日ほどで、平均期間は5日です。
卵胞期
卵胞期は生理周期の中でエストロゲン分泌量がピークになる周期です。
そのため、最も置き換えダイエットに効果的なタイミングです。
エストロゲン分泌量が増えることで代謝アップ、食欲が減り痩せやすい状態になります。
自律神経も安定しメンタル的にもダイエットに対するやる気が出てきます。
平均的に卵胞期の期間は生理後の13〜14日間の約2週間です。
排卵期
排卵期はエストロゲン分泌量が減少し、プロゲステロン分泌量が上昇します。
つまり痩せやすいとも痩せにくいとも言えません。
置き換えダイエットのルールを守り淡々と続けましょう。
平均的に排卵期の期間は16〜32時間で約2日間です。
黄体期
黄体期はいわゆる生理前と言われる期間です。
エストロゲンとプロゲステロン分泌量がどちらも増加し、ホルモンバランスが不安定になります。
イライラ、不安感、乳房の張り、頭痛、水分を溜め込み体が浮腫むといった症状が出ることがあります。
また、甘い物が食べたくなったり、食欲が増加することもあり油断をすると太りやすいタイミングです。
メンタルが不安定になることと体脂肪の溜めやすい状態になることが重なるため、置き換えダイエットには不向きなタイミングと言えるでしょう。
体重が減りにくいタイミングなので、停滞期と勘違いする方も多いですね。
体重に変化がなくても焦って無理な食事制限をしたり、激しい運動をすることは控えましょう。
ゆるめの置き換えダイエットと簡単な運動や筋トレをしましょう。
黄体期は14日間ほど続きます。
どれが痩せ期?
生理後から排卵前が月経周期の中で最も痩せやすい期間(いわゆる痩せ期)ということがわかりましたね。
逆に最も痩せにくい期間は排卵後から生理までの「黄体期」でした。
簡単にまとめると生理前が痩せにくく、生理後が痩せやすいと言えます。
月経期 | 卵胞期 | 排卵期 | 黄体期 | |
エストロゲン分泌量 | 少ない | 多い | 少ない | 多い |
プロゲステロン分泌量 | 少ない | 少ない | 多い | 多い |
痩せやすさ | △ | ◯ | △ | × |
期間 | 3〜7日 平均期間は5日 |
生理後13〜14日間 約2週間 |
16〜32時間 約2日間 |
約14日間 |
まずは自分の生理周期のリズムを知りましょう。
自分の生理周期を知ることで、ホルモンバランスによる体重の変化で一喜一憂せずにすみますし、それぞれの時期ごとに対策をすることができますよ!
生理周期は月経が始まった日を1日目として数えるとわかりやすいです。
生理周期を予測、管理できるアプリもあるので活用をおすすめします!
※月経周期におけるエストロゲン、プロゲステロンの分泌量の変化についてはMSDマニュアル家庭版を参考にしました。
生理前の置き換えダイエットの注意点
排卵後から生理までの「黄体期」である生理前はプロゲステロン分泌量が増加し痩せにくいタイミングです。
体重が減らずに焦ってしまいやすいですが、無理な食事制限や過激な運動をすることはやめましょう。
体に水分を溜め込むため体重が増えるのは当たり前で脂肪は増えておらず、実際には太っていないので一喜一憂しないようにしましょう。
生理前はセロトニンが不足するため食欲が爆発してしまいます。
特に高カロリーな食べ物や甘い物が無性に食べたくなってしまいますよね。
セロトニン分泌を増やせる甘い物としてスイーツなどがありますが、ここで好きなものを好きなだけ食べてしまうと生理前に関係なく太ります。
しかし、ここで有り余る食欲を我慢する必要はありません。
生野菜などはどれだけ食べても大丈夫ですし、鉄分やたんぱく質も積極的に摂りたいところです。
ただ、砂糖や脂質は控えるようにしましょう。
甘い物を食べたくなったら果物を食べましょう。
生理前は気持ちも不安になりがちでストレスを感じやすいため、セロトニン分泌を促しストレスを回避するのがポイントです。
ウォーキングなど軽めの運動、日光を浴びる、良質な睡眠を取る、リラックスすることでセロトニンが分泌されやすいです。
生理前はじぶんに優しくして、栄養バランスに気を使いながら置き換えダイエットをしましょうね。
生理中の置き換えダイエットの注意点
生理中は水分を溜め込みやすく浮腫んでしまいます。
それに基礎代謝も下がるため、太りやすく痩せにくいタイミングなのです。
イライラ、下腹部のいたみ、乳房の張り、頭痛、腰痛、むくみにも悩まされとても置き換えダイエットのやる気が起きませんよね。
生理中はとにかく無理のないようにしてください。
一旦痩せることは忘れて、太らないようにするための注意点だけ覚えておきましょう。
・食物繊維や鉄分を多く摂る
・水分を多めに飲む
・体を冷やさないようにする、あたためる
運動や筋トレをしても良いがストレッチや軽い有酸素などの簡単なものにしましょう。
生理中はセロトニンが減ってしまい、イライラしやすく暴食に走りやすいです。
セロトニン分泌を増やすためにリラックス重視でのんびりダイエットしましょう。
自分に優しく、リラックスできる方法を知っておくと良い(アロマや音楽など)
生理が終わったらちゃんと痩せるので安心してくださいね。
生理後の置き換えダイエットの注意点
生理後はエストロゲンが増え、余計な水分が抜けて代謝が上がるので脂肪も燃えやすく体重が落ちやすいです。
気持ちも前向きになるのでメンタル面と身体面でダイエットに最適なタイミングです。
痩せやすいタイミングではありますが、栄養バランスに特に注意してください。
張り切って無理な置き換えなどは禁物です。
しっかりと栄養バランスの良い置き換え食品を利用し、栄養不足にならないように注意しましょうね。
運動の量を増やすと追い風に
筋肉が付きやすいため基礎代謝の向上やシェイプアップも期待できる
無月経や生理不順(こない、遅れる、止まる)
生理前や生理中に痩せにくいからといって無理をしてしまうと、ストレス過多になったり、痩せ過ぎてしまうこともあります。
女性ホルモンのリズムやバランス、機能が低下してしまうことがあります。
十分に痩せているのに、さらにダイエットを継続したり、急に体重を減らし過ぎた場合にも生理不順になりやすいです。
生理周期の正常な範囲はコチラ↓
・生理周期日数25~38日で変動が6日以内
・卵胞期の日数が17.9日で変動が6.2日以内
・黄体期の日数が12.7日で変動が1.6日以内
・出血持続日数が3〜7日
正常な生理周期に当てはまらない場合が生理不順と判断できます。
しかし生理が来ない、不規則になったという場合はただの不調の場合と、病院で検査する必要がある場合に別れます。
今回だけたまたま遅れているだけの場合、病気ではないことが多いですが、3ヶ月や6ヶ月も生理が来ないといった場合病院で検査しましょう。
あまりにも長い間生理が来ないと不妊の原因にもなるため、置き換えダイエットのやり方には注意しましょう。
生理が来ないな?と思ったら自分が正しいペースで置き換えダイエットをできているか見直しましょう。
栄養不足にも注意し、必要な栄養バランスを満たしている置き換え食品を選んでくださいね。
※正常な生理周期は一般社団法人 日本女性心身医学会を参考にしました。
まとめ
生理周期の中でいつが痩せやすいタイミングか、痩せにくいタイミングかについて詳しく解説してきました。
まずは自分の体のリズムを知ることから始めて、それに合わせて置き換えダイエットの計画を立てましょう。
生理周期による体重の変化で一喜一憂する必要はありません。
生理不順になるリスクがあるので頑張りすぎるのは禁物です!