和食はユネスコの無形文化遺産に登録され、今世界中から注目されています。
ご飯を主食とした和食は、脂質が少なく健康的であることからその健康効果も話題となっています。

今回は和食を外で食べるときのメニュー選びやより健康的な食べ合わせなど、和食にスポットを当ててお伝えしていきます。


スクリーンショット 2016-07-07 21.23.24《著者紹介》
柴内さおり
管理栄養士。社員食堂、栄養相談、商品開発などの仕事を経験する中で、食べたものが自分のからだをつくっているということを再認識。現在はアプリでのダイエットアドバイスやコラム作成を中心に活動、食の大切さを日々発信している。食べることが大好きな一児の母。


中性脂肪やコレステロールが気になる方向けの和食選びのポイント

一汁三菜

ご飯、汁物、おかずが3つという、一汁三菜の日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。

そばやうどん、丼物などはできる限り一汁三菜に近づけるために副菜をつけたり、トッピングに野菜や肉、魚などのたんぱく質がのっているものを選ぶようにしましょう。
迷ったときは定食タイプを選ぶといいでしょう。

肉よりも魚

魚の油に多く含まれるIPA、DHAという脂肪酸には中性脂肪を低下させ、脂質異常症を予防して、動脈硬化や虚血性心疾患の発症を抑える働きがあります。
サンマ、イワシ、マグロなどに多く含まれています。

食物繊維が豊富な食品を積極的に選ぶ

和食によく使われている、昆布やわかめ、ひじきなどの海藻類やこんにゃくに含まれる水溶性の食物繊維にはコレステロールの排出を促す作用があります。

切り干し大根やごぼう、かぼちゃなども不溶性の食物繊維が豊富で、体内でかさが増えるので満足感を得られやすくなり、食べすぎも予防してくれます。
食後の血糖値の上昇も緩やかにしてくれるなどいいことづくし!1品は加えられるといいですね。

調理法の重複に注意!

どの料理にも言えることなのですが、調理法が重ならないようにするとからだにとっても優しい食べ方になります。
例えば、煮物が重なると塩分の摂りすぎにつながってしまいます。

野菜に含まれるビタミンは水溶性のものも多く、煮汁に栄養素が流れ出てしまうというデメリットもあります。
かといって生もの同士、例えば刺身とサラダのような組み合わせだとどちらも冷菜なのでからだを冷やしてしまう原因にもなります。

揚げ物が重なれば脂質の摂りすぎになってしまう・・・というように調理法が重なってしまうとデメリットが出てくる場合があるということを覚えておいてください。

和食は生食、煮物、蒸し物、炒め物、揚げ物、和え物など様々な調理法のメニューがそろっています。
冷菜には温かいものをつけたり、揚げ物にはさっぱりとした和え物をつけたりと上手に組み合わせて和食を楽しみましょう。


いかがでしたか?
様々な国のお料理が食べられるようになって選択肢が増えた今、外食くらいは普段食べられないようなものをという方も多いのではないでしょうか。

ですが、昔から食べられてきた和食が今や世界に誇れる日本の食文化となりました。
改めてその良さを感じに和食屋さんに足を運んでみてはいかがでしょうか。

(参考文献:改訂版 栄養の教科書 中嶋洋子監修)