日本は、穀物と言えば、お米が真っ先に出てくる人が多いだろう。
というのも、ご飯が主食の人が多いからだ。

しかし、世界中ではお米ではなく小麦が様々な食品に加工され、主食としている人口は数知れない

そんな穀物の王様ともいえる、小麦のニュースを見た。
『【くらしナビ】注目のヘルシー食材「小麦ブラン」少量で満腹感、メタボ予防も 』というニュースだ。

小麦の中の捨てていた部分(小麦ブラン)に、大きな注目が持たれているとのこと。

また、小麦の胚乳だけでなく、皮部、胚芽も粉にした全粒粉に関しては、近年、米国の食品医薬品局(FDA)からも通常の小麦粉よりも肥満防止効果が高いと評価を得ているようだ。

今回は小麦ブランについて、調べてみた。

小麦ブランって何?

小麦は、胚乳が83%、胚芽が2%、皮部が15%で出来ている。
店頭で販売されている一般の小麦粉は、その中の胚乳部分を使っているそうだ。

そこで小麦粉にならない部分の皮部と胚芽部分をブラン(小麦ふすま)と言っている。

その要らなかった部分が、今回注目を浴びたというわけだ。

小麦ブランはどんな成分?

小麦ブランは、小麦粉に比べ低カロリーな上に、とても低糖質
また、とても栄養価が高い食材とのこと。

鉄分、カルシウム、マグネシウムも豊富に含む。
特に、食物繊維に関しては、小麦ブラン100g中50gも含まれていて、他の食材と比べると突出した数値だ。

なのに、小麦ブランは、食卓ではほとんど見ることがなく、家畜のエサばかりに使われてきたのだ。

小麦ブランはメタボ予防に効果がある

ニュースの中で、静岡大学農学部の食品栄養化学専門の森田達也教授は、こう言っていた。
「小麦ブランは、食物繊維が多く、低糖質な上に実は栄養価も高く、便通改善に役立つヘルシー食材なので、メタボ症候群や肥満の抑制に一役買うだろう。」と

また、血糖値は上下の変動が激しいと、生活習慣病を引き起こす大きな原因になりかねない。
小麦ブランを食べて、食後の血糖値の上昇が穏やかになることで、生活習慣病の予防にもなるし、動脈硬化や心筋梗塞の発症を抑えられると考えているようだ。

大妻女子大学家政学部で栄養学専門の青江誠一郎教授らのグループは、小麦ブランを食べた後に健康調査を行ったとのこと。

肥満度を表すBMIが23以上で、ややメタボ気味の男女50人を2つのグループに分けての検証したようだ。(BMI=22が標準体重として、BMI=体重kg÷(身長mx身長m)での計算)

1日3食の食事のうち2食を12週間、「小麦全粒粉100%配合パン」を食べるグループと「小麦粉100%配合パン」を食べるグループに分けて、実験が行われた。

全粒粉100%を食べた人達は、平均して食後の血糖値の上昇が穏やかだった。
さらに、メタボに関係する内臓脂肪や、血中の中性脂肪の数値が明らかに改善されたとのこと。

以上によって、小麦ブランはメタボ予防に効果があるのである。

小麦ブランのダイエット効果もある

すぐお腹が減ってしまう人や食べても物足りない人は、小麦ブラン入りの食べ物は持って来いかもしれない。

小麦ブランの食物繊維は、水分を含むと胃の中で膨らみ膨張する。
なので、満腹感を得られ、食べ過ぎにブレーキがかかるようなのだ。

欧州での研究では、1g当りの重量換算にすると、5倍にも膨らむ「かさ増し」効果があるとのこと。
オーツ麦やトウモロコシでも2~3倍程度のかさ増しと言われる程度だから、小麦ブランは断トツと言える。

体内で膨らんだ食物繊維は腸の中で蠕動(ぜんどう)運動を活発に行うため、便の排泄を促す効果も高い

また、小麦ブランに含まれる食物繊維は、一部の善玉菌のエサになっているので、善玉菌を増やす働きもしているとのこと。
腸内細菌のバランスを良くしていることから、免疫力を高め、大腸のバリア機能も高まるようだ。

腸内を綺麗にしておくことは、健康体でいることの基本とも言われている。

小麦ブランでダイエットできれば、メタボ予防にもなり一石二鳥だ。

小麦ブラン入りの商品

ジョーが思いつく小麦ブランの商品は、クリーム玄米ブランだ。

クリーム玄米ブランは、CMでもよく流れているので知っている人も多いかもしれない。
だが、クリーム玄米ブラン以外にも、日本ではかなり数多くのブラン入りの食品が一斉に商品化している。

小麦ブラン入りシリアルやパン。
ローソンのブランパンは知っているが、それ以外にも食パンやアンパン、デニッシュ、バタートースト、ピザトースト、ドーナッツなど。
ブランパン専用の通販サイトまであるくらいだ。

その他にも、バームクーヘンやケーキ、ビスケットやスナック菓子までブラン入り。
主食になる、パスタなどの麺類にまでブラン入りが販売されている。

これだけたくさんのブラン商品があると、おやつや主食に取り入れることができて嬉しい。
小麦ブランという新たな選択肢ができたことは、メタボ予防にとって良いことかもしれない。