大人になるとスニーカーを履く機会が少なくなった人も多いのではないだろうか?

運動をする習慣がない人や会社の平装がスーツの人は、靴箱にあっても奥の方にひっそりとしまい込んであることも・・・。

なんでこんな話を始めたかと言うと、【スポーツ庁推奨のスニーカー通勤は奇跡の薬?医師解説】というニュースを見たからだ。

生活習慣の予防のために、国がスニーカー通勤を推奨しているという内容だ。
また、効果の検証もされているとのこと。

具体的にどんな施策なのか、一緒に見て行こう。

スポーツ庁が危惧している日本の運動量の現状

学生や20代、30代なら、サークルに入ったり、仲間内での遊びの延長のスポーツをしたりすることもあるだろう。
だが、40代、50代と年齢を増すごとに、運動する機会は減ってくる。

スポーツ庁の調べによると、現在、週1回スポーツをする人の割合は、成人男女で42.5%いるようだ。

40歳以降になると、その数は10%台になる。

週1回でこれなのだから、週2回以上だともっと減るということだ。

そこで、国は第2期スポーツ基本計画として、週1回の成人のスポーツ実施の割合を65%までにしようと目標をたてている。

スポーツが健康にもたらす恩恵

研究結果では、スポーツがもたらす健康への影響は大きくあると言われている。
スポーツをすることで、生活習慣病予防、ストレス解消、メンタルヘルスの不調の予防、腰痛改善、風邪予防などの効果が見込める。

厚生省の身体活動基準2013中では、身体の活動量を増やすことで生活習慣病のリスクが低減されると言っている。
(1日に2~3分増やすことで0.8%、5分増やすことで1.6%、10分増やすことで3.2%の低減)

対照的に、運動不足で体に及ぼす影響も大きい。
世界の死亡率の9.4%が運動不足によるものだと言われている。
この数値は、肥満や喫煙に匹敵するほどの脅威だという。

運動する時は「運動強度」や「身体活動量」を表すメッツを意識!

厚生労働省の運動指針の中に「運動強度」や「身体活動量」を意味する言葉でメッツが使われている。

例えば、3メッツの場合、台所の手伝い、歩行20分、軽い筋力トレーニング20分やバレーボール20分。
4メッツは、自転車15分や速歩15分、ゴルフ15分。
6メッツは、階段昇降10分やエアロビクス10分、軽いジョギング10分。
8メッツは、重い荷物を運ぶ7~8分や水泳7~8分、ランニング7~8分になる。

こんな風にメッツは分けられている。

18歳~64歳までの人は、1時間に3メッツ以上の身体活動もしくは、1週間に23メッツ以上の運動を行う方が良いとのこと。

また、65歳以上の場合は、運動強度(メッツ)を問わず、1週間に10メッツ以上の運動を行うことが健康維持に繋がるとのこと。
1日40分以上の身体活動を行うだけでも違うそうだ。

こう改めて見てみると、ジョーは運動が足りてない気がする。

「FUN+WALK PROJECT」

「FUN+WALK PROJECT」は、スポーツ庁が考案したものだ。
2020年のオリンピックやパラリンピックに向けた取り組みとして、ビジネスパーソンを対象にスポーツ参加人口を増やそうというもの。

第1弾キャンペーンを2018年3月から始めるとのこと。

日常生活の中での歩くを促進するため、「歩く」に「楽しい」を組み合わせたプロジェクト。
1日の歩く歩数をいつもより10分(1000歩)増やすことを目標で、8000歩を目指しているのだ

スニーカー通勤で1日に必要な運動量を補填できる!

仕事をしていると運動不足とわかっていても、毎日スポーツを続ける時間が取れないと言う人も多いだろう。

そこでスポーツ庁が今回のニュースの中で、忙しいビジネスパーソンほど通勤にスニーカーを履くことを勧めている。
少しでも歩くことを楽しく感じて、歩数量を増やそうとしているようだ。

先日、通販の番組で、機能性の良いスニーカーの宣伝・販売をニューヨークのビジネスマンやオフィスレディを取り上げていた。
ニューヨークでは、既に通勤にスニーカーを履くということを取り入れているとのこと。
通勤時にはスニーカーを履き、社内では仕事用の靴に履き替えるそうだ。

通勤時間を運動時間に置きかえることで、1つ前の駅で降りて、少しでも多く歩いて帰宅してもらえば満員電車の緩和にもなる。

スポーツ庁としては、スニーカー通勤が予防医療として広がっていくことで、現在抱える大きな問題の医療費の削減にもなると見込んでいるようだ。(現在の日本の医療費は40兆円以上

マイカーや電車移動が増えてくると、年代に関係なく筋力がおち転びやすくなり、太っていく。
また、スニーカー通勤で「歩く時間を長くする」ことが、心身の問題点の解決にもなりうるようだ。

このままスポーツ庁の施策が広がれば、スーツでもスニーカーで出勤する日はそう遠くなさそうだ。