アルコールは、高血圧の大きな原因の一つでもあります。
また、高血圧の人が飲酒を続けていると、高血圧がどんどん進行するだけでなく、他の生活習慣病も進行していってしまうのです。

また、アルコールは高血圧への対策としてよく使われる、「降圧剤」の作用にも影響を与えます。

今回は、そんな高血圧とアルコールの関係について調べました。

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アルコールは高血圧以外の生活習慣病にも影響が

アルコールの飲み過ぎは万病の元!

メタボは、肥満に加え、「高血圧、高血糖、脂質異常症」のうち、2つにかかってしまうと診断されます。
アルコールを大量に摂取していると、太りやすくなるのはもちろん、この3つの生活習慣病全てにかかってしまうリスクが高くなってしまうのです。

また、お酒はそれだけで飲むのではなく、おつまみも欲しくなるものですよね。
おつまみも塩分が濃かったり脂っこいものが多く、肥満の進行、高血圧の進行をより促進してしまいます。

アルコールは多くとるほど体に悪い

特に、長い間アルコールを多量に飲んできた人はより注意が必要です。

アルコールの過剰摂取は、血管の収縮反応が早くなり、高血圧になる可能性がより高くなるとされています。
例えば、日本酒を一度に3合以上飲む生活を送っていたり、ビールを毎日飲んでいたりする人が高血圧になるのは自明のことですよね。

アルコールの体への影響はそれだけではありません。
アルコールを取りすぎると、心臓の交感神経の活動に影響を及ぼしたり、腎臓からマグネシウムやカルシウムを失うことにもつながります。
加えて、深酒からの高血圧は、脳卒中やくも膜下出血の発症をまねくことも。

何はともあれ、アルコールの過剰摂取は高血圧、ひいてはメタボに多大な影響を与えてしまうのです。

適切な量のお酒は体に良いことも?オススメは赤ワイン

アルコールは、過剰に摂ると血圧に悪影響ですが、適切な量を守っている分には、体に良い場合もあります。

少量の飲酒は、HDL(善玉)コレステロールを増やす働きがあります。
善玉コレステロールが増えると、以下のような効果があります。

  • 脳梗塞の予防
  • 心臓や頸部などの血管の動脈硬化の予防

お酒はうまく量をセーブして飲んでいきたいですね。
お酒の中でも、私が健康のためにオススメできるお酒は「赤ワイン」です。

赤ワインに多く含まれるポリフェノールが、血液サラサラ効果を見込めます。

高血圧にならないためのアルコールの正しい飲み方

お酒は適量を!アルコール摂取は1日30ml以下が目安

少量なら健康に良いかもしれないと言われても、実際にはどれくらいまでなら大丈夫なのでしょう?

世界保健機構(WHO)、国際高血圧学会、日本高血圧学会などは高血圧の治療指針を出しています。
それによると、高血圧とお酒の関連について、以下のようなことが述べられています。

まず、成人男性は、アルコール摂取は1日30ml以下にすること。
女性は、1日10〜20ml以下が望ましいようです。

この量を超えると、血圧の上昇が始まってしまいます。

血圧に影響を及ぼさない健康的な飲酒方法

それでは、アルコールの摂取を1日30ml以下にするためには、どんな飲み方をしたら良いか調べてみました。

成人男性(1日30ml以下)の場合、

  • 日本酒なら・・・1合まで
  • ビール大瓶なら・・・1本まで
  • ワインなら・・・グラス2杯まで
  • 酎ハイ(5%)なら・・・500mlまで
  • 酎ハイ(1%)なら・・・500ml×5本まで

が目安となります。
30mlと聞くとすごく少なく見えるかもしれないですが、意外と普通にお酒は飲めるんです。
また、何日かに一回は休肝日を設けたり、ノンアルコールビールなどを代わりに飲むこともお酒制限の一種ですね。

女性の場合、5%ビールや酎ハイで350mlが適量の範囲内とされています。

女性なら、上の表の半分の量が目安になります。

降圧剤を服用している人は、お酒の種類に注意!

最後に、降圧剤を使用している人へのお酒の注意点です。

降圧剤の中には、「カルシウム拮抗剤」という成分が含まれているものがあります。
カルシウム拮抗剤は、グレープフルーツと一緒に摂取すると必要以上の効果が出てしまいます。

そのため、病院に行くと、「降圧剤を飲んでいる場合は、グレープフルーツ酎ハイは飲まないように・・・」と言われることも。
柑橘系の酎ハイやサワーを飲む際には、自分の服用している降圧剤にカルシウム拮抗剤が入っていないか確認する必要があります。

グレープフルーツ以外にも柑橘系の果物は組み合わせの良くないものがあるようです。
降圧剤を飲んでいる人は、必ず専門医に相談してから、お酒を飲むようにしてください。