血圧は食生活によって大きく左右されます。
もし今血圧に悪い食事を取っているのなら、まずはその食生活を改善するところから、高血圧の治療は始まります。

今回は、血圧を下げるような、高血圧に良い食べ物や食生活をまとめました。

>>目次
1.血圧を下げるにはまず減塩!食生活から変えてみましょう
2.減塩の目安は「塩分は一日6gまで」
3.高血圧の人が家で食事をする時に気をつけること
4.高血圧の人が外食をする際に気をつけること
5.減塩や食生活の改善以外にもこんな工夫が

1.血圧を下げるにはまず減塩!食生活から変えてみましょう

高血圧を治す最も効果的で、身近な方法は、食生活の改善です。

高血圧を改善する時に、食生活面において気をつけなければならないことは以下の3つです。

  • 1日6gまでの減塩
  • カリウム、マグネシウムが含まれる野菜や海藻を食べるようにする
  • 食べ過ぎ、飲み過ぎを控える

特に、減塩を心がけることは、血圧を下げるのにとても効果的です。
血液中の塩分濃度が高いと、それを低くするために血液が多く作られるため、結果として血圧が上がってしまいます。

塩分を減らし、血液の量を減らすことが、高血圧改善の大きな一歩なのですね。

それでは、順番に、具体的にはどうしたら良いのかを見ていきましょう。

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2.減塩が何よりも大事、一日6gまでに抑えましょう

人間が1日に摂っても良い塩分の量は6gとされています。
この6gという数値を超えてしまうと、血圧が上がりやすくなっていってしまうのですね。

血圧を下げる方法としては、この基準を超えないようなメニューの改善や、食事制限などが基本です。

しかし、実際減塩と一口で言っても、具体的にはどのようなことをすればよいのでしょうか。
以下に、減塩をする際に気をつけなければいけないことをまとめました。

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3.高血圧の人が家で食事をする時に気をつけること

自分が高血圧と診断されたり、家族に高血圧の人がいる場合、家庭の食事に工夫をして、減塩を行っていく必要があります。
家庭での減塩方法には、以下のようなものがあります。

おかずの分量を減らす代わりに品数を増やす

おかずの味にバリエーションが増えると、薄味でも満足できる食事になります。
減塩でうすくなってしまった料理の味を、品数でカバーするということですね。

調味料で味を濃くするのではなく、出汁や香味野菜の有効活用をする

調味料でどんどん味を濃くすると、塩分も過剰になってしまいます。
塩や醤油を使うのではなく、塩分の少ない出汁や香味野菜を使った味付けをしてみましょう。

「かけず」に「つける」

コロッケや餃子などに、ソースや醤油をかけたことはありますか?
ソースや醤油といった調味料は、食べ物にかけるのではなく、少量を小皿にだして、つけるように心がけましょう。

間食を控える

間食すると、塩分を余計にとってしまう上に、肥満の元にもなってしまいます。
特に、ポテトチップスなどの脂っこいものを間食として食べていると、高血圧はおろか、他の様々な病気につながる危険性も高まってしまいます。

また、食材の塩分量を調べたい時は、「食材のナトリウム量×2.54÷1000」を計算してみましょう。
1日6gの目標を守るためには、以上のような細かな習慣づけが大切です。

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4.高血圧の人が外食をする際に気をつけること

家庭では高血圧解消のため努力ができたとしても、付き合いなどで外食をするような日もありますよね。
そのような、外食時に気をつけなければいけないことには以下のようなものがあります。

食べ過ぎない

食べ過ぎると、余計な塩分まで摂取してしまいます。
ラーメンの残り汁を飲み干す何てことをすると、あっという間に塩分過多になってしまいます。

食べ過ぎは肥満の元にもなり、高血圧だけでなく他の多くの生活習慣病の原因にもなっています。
自分の胃にあった、腹八分目で止めておくのが大切ですね。

脂っこいものは頼まない

脂っこいものは、得てして塩分も多く含まれています。
肥満にも繋がりやすいため、脂っこい食べ物は避けるのがベターです。

このような心がけは、家庭での食事でもやってみるとよいでしょう。

肥満解消のためにも、過食をやめる

過食は肥満の元にもなり、メタボリックシンドロームを始め、様々な生活習慣病を引き起こします。

高血圧も例外ではなく、動脈硬化などと合わさって、より症状が深刻化してしまうのです。
無理に食べきらず、塩分の多いものは残す努力をしましょう。

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5.血圧を下げるには、減塩や食生活の改善以外にもこんな工夫が

今まで、高血圧の人が食事をする際に気をつけなければならないこと、特に減塩についてのことをまとめてきました。
しかし、血圧を下げるには、減塩以外にもこのようなことが出来ます。

血圧の上がりやすい食事からの脱却とともに、是非チャレンジしてみてください。

お酒の飲み過ぎはさらなる高血圧につながる

アルコールは、適切な量であれば血圧にも良いとされています。
しかし、過度な飲酒は逆効果で、血圧を一気にあげてしまう危険な行為なのです。

目安としては、一回ビール1缶程度に留め、一度飲酒したら2日は休肝日を設けるようにしておきましょう。

カリウム、マグネシウムを多く摂るようにする

カリウムにはナトリウム(塩分)を体外に排出する働きが、マグネシウムには血圧を下げる働きがあります。

カリウムが含まれる食材にはバナナ、アボカド、リンゴ、ほうれん草があります。
マグネシウムは含まれる食材は、大豆、納豆、あさり、しらす、わかめなどが有名ですね。

そば、トマトなどに含まれるルチンは血圧コントロールに役立つ

そばやトマト、アスパラガスなどに含まれるルチンという成分は、毛細血管を強化し、血圧をコントロールしてくれる働きがあります。
しかし、効果は長続きしないため、日常的にそばやトマトを食べていくことをお勧めします。

高血圧の合併症にはファイトケミカルの含まれる飲み物を飲もう

高血圧に直接効果のある飲み物というのは、一般的なものでは確認されていません。
しかし、高血圧によって発生する、動脈硬化や、糖尿病の予防になる飲み物ならあるのです。

それらの飲み物は、「ファイトケミカル」という酸化防止の成分が含まれています。
ファイトケミカルにも種類はあり、種類によって効力は異なります。
ポリフェノールや、カテキンなどが有名ですね。

以下に、ファイトケミカルの種類ごとに、高血圧の合併症に良い飲み物をまとめました。

赤ワインや緑茶に含まれるポリフェノールは動脈硬化の防止効果がある

ポリフェノールは、赤ワインや緑茶だけでなく、ウーロン茶や紅茶にも含まれています。
このポリフェノールには、悪玉コレステロールに対する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防になると知られています。

緑茶、紅茶に多く含まれるカテキンは糖尿病予防に役立つ

カテキンという名前は皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
カテキンは、緑茶や紅茶、ウーロン茶などに含まれているファイトケミカルです。

糖尿病予防になるだけでなく、発ガン抑制や、血液中の脂質を減らしてくれるなど、体の健康を大きく支えてくれます。

また、抗酸化作用があり血管の老化予防に役立つB-カロテンとビタミンEも含まれています。

ですが、これは脂溶性のものなので、お茶には含まれません。
茶葉を粉末にして、料理やデザートに入れてとってください。

ルチンの含まれる蕎麦茶は血圧コントロールに良い

上で、ルチンの効用については書きましたよね。
そばにルチンが含まれているのだから、蕎麦茶にももちろんルチンは含まれています。

特に、韃靼蕎麦茶は、通常の蕎麦茶よりも多い量のルチンが含まれているため、オススメです。

GABA(γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid))は高血圧にも良い!?

最近、GABA入りチョコレートをコンビニやスーパーで、見かけるようになりました。

このGABAは、きゅうり、トマトなどの野菜、みかんなどの果物、穀物、漬物、お茶、ギャバロン茶などに含まれるアミノ酸の一種です。
正式名称は、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)と言います。

ストレスを軽減する作用以外に、血圧を下げるなどの作用もあるとされています。

GABAは、交感神経末端から出てくる血管(細動脈)収縮作用があるノルアドレナリンを抑制することで、血圧を低下させます。

また、腎臓でナトリウム(塩分)を排出する度合いが高くなることから、血圧を低下させていると考えられています。

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